
地中海の宝石・マルタ。その首都ヴァレッタが、一晩だけ眠らない街に変わる――。
それが「Notte Bianca(ノッテ・ビアンカ)」、マルタ最大級の文化フェスティバルです。
2025年は10月4日(土)に開催され、夕方から深夜まで、街全体がアート・音楽・光で満たされました。
今回はこの幻想的な一夜の魅力を、現地体験を交えて紹介します。
🌙ノテ・ビアンカとは?一夜限りの文化の祭典
ノテ・ビアンカ(イタリア語で「白い夜」)は、ヨーロッパ各地で行われる夜の文化イベント。
マルタでは2006年から毎年10月の第1土曜日に開催され、バレッタ全域がアート会場に変わります。
歴史的建造物がライトアップされ、音楽や演劇、ダンスが街角で繰り広げられ、
地元の人も観光客も入り混じって夜を楽しむ――そんな「文化のカーニバル」のような夜です。

🕖 開催時間:夕方から深夜まで
2025年は**19:00〜24:00(深夜0時)**を中心に開催。
マルタ文化遺産局が運営する博物館は、**18:00〜24:00(最終入場23:30)**まで特別開館しました。
午前中や昼は特にイベントがなく、街は準備モード。
17時を過ぎると交通規制が始まり、通りは人で埋め尽くされます。
カフェや小規模の屋台も夜遅くまで営業し、まさに「眠らない首都」に。
※屋台は、軽食、ポップコーンやホットドッグ等のみ。

🏛 普段は有料の施設がこの夜だけ無料に!
ノテ:ビアンカの最大の魅力は、普段は有料の文化施設が無料で開放されること。
マルタの歴史的建物を気軽に巡れる、夢のような夜です。
🔹 国会議事堂(Parliament House)
通常はガイド付きツアーでしか入れない国会議事堂が、この夜は自由見学OK。
普段は**€8前後の見学料がかかりますが、ノテ・ビアンカでは無料開放**。
近代建築と伝統的石造りの融合を間近で見られる貴重な機会です。
🔹 マルタ騎士団長の宮殿(Grand Master’s Palace)
かつてマルタ騎士団の本拠地であり、現在は大統領の執務室として使われている建物。
通常は**€13の入場料**が必要ですが、この日は無料で入場可能。
「大評議会の間」や金色に輝く「大統領の部屋」など、普段は見られないエリアも公開されます。

🔹 パレス・アーマリー(Palace Armoury)
歴代騎士の鎧や武器が並ぶ武具博物館。
通常は**€10〜13**のチケットが必要ですが、この夜は無料。
子ども連れにも人気で、展示ホールは常に人でいっぱいです。

🔹 MUŻA(マルタ国立美術館)
アートと建築が融合した現代的な空間。
夜は中庭でジャズやクラシックの生演奏が行われ、
まるで「夜の美術館カフェ」のような雰囲気に。もちろん入場無料です。
🔹 Fort St. Elmo(フォート・セント・エルモ)
港を見下ろす要塞も特別開放。
夜の風に吹かれながら戦争博物館を見学できるのは、Notte Biancaならではの体験です。
🕍 聖ヨハネ大聖堂は? ― 年によって無料になったり有料のままだったり
ヴァレッタ最大の教会であり、観光名所として最も人気の高いのが
聖ヨハネ大聖堂(St. John’s Co-Cathedral) です。

普段は**大人€15、学生€12(12歳以下無料)**の入場料がかかります。
内部の金色の装飾や、カラヴァッジョの《聖ヨハネの斬首》が有名です。
ただし、この教会は政府(Heritage Malta)ではなく宗教財団の管理なので、
イベント当日に無料開放されるかどうかは年によって異なります。
- 2022年:無料開放。聖歌隊による夜間コンサートを実施。
- 2023年・2024年:安全・混雑対策のため**有料(€15)**のまま。ただし開館時間を延長。
- 2025年:Heritage Maltaの無料リストには未掲載 → 有料の可能性が高い と見られています。
つまり、聖ヨハネ大聖堂だけはその年ごとに方針が変わるので、
行く前に必ず公式サイトや当日のプログラムで確認しましょう。
🎭 劇や音楽公演もすべて無料!
夜は、バレッタ全体がステージ。
ストリートではミュージカルや短編演劇、詩の朗読が行われ、
マルタ国立劇場(Manoel Theatre)前では即興劇が観客を笑わせます。
聖ジョージ広場では交響楽団とDJのコラボ演奏、
共和国通りではダンスパフォーマンス、港側では光のショー。
すべて無料・チケット不要です。
通りを歩くだけで、あちこちから音と歓声が聞こえてきます。
🚶♀️ 注意!大混雑と行列は覚悟
マルタ全土から人が集まるため、かなりの混雑です。
特に宮殿や人気博物館は30分〜1時間待ちになることも。
19時を過ぎると列が長くなるので、18時台に動くのがベスト。
レストランも夜は満席になるので、ご飯を食べて来てから挑むのがおすすめです。
行列や人混みも、このお祭りの一部と割り切って楽しみましょう。
☀️ 朝〜昼の過ごし方:静かなバレッタを堪能して夜へ
昼間は静かな通常のバレッタ。
おすすめは以下の過ごし方です:
- 朝:老舗カフェ「Caffe Cordina」でペストリー&コーヒー
- 午前:聖ヨハネ大聖堂をゆっくり見学(夜は混雑必至)
- 午後:アッパー・バラッカ・ガーデンで港を眺める
- 夕方:演奏やダンスが始まるメイン通りへ
- 夜:ノテ・ビアンカ本番を満喫!

昼の静けさと夜の熱気の対比こそ、この日の醍醐味です。
📅 毎年10月4日ではない!
ノテ・ビアンカは毎年10月の第1土曜日に開催。
2025年は10月4日、来年2026年は**10月3日(土)**の予定です。
日付が固定ではないので、旅行計画の際は要チェック!
✨ まとめ:マルタの文化が咲く“白い夜”
マルタの芸術・歴史・人の情熱が融合する特別な夜。
普段は入れない場所に足を踏み入れ、音楽や劇を無料で楽しむ――
そんな贅沢な体験ができるのは、この夜だけです。
行列に並び、光に包まれ、音に酔いしれる。
ヴァレッタが真に「生きている街」になる瞬間を、ぜひその目で体験してください。
次に読む記事☞ 【2025年最新】日曜限定!ビルグ(Birgu)フリーマーケット完全ガイド – マルタ生活 × 英語 × 海外キャリア
【2025年最新】マルタの交通手段と費用ガイド|バス・レンタカー・タクシー・徒歩のメリット・注意点 – マルタ生活 × 英語 × 海外キャリア
コメント