マルタのバスには、伝説のイギリス人おばあさんがいます。
毎日、缶ビールを握りしめて現れる。
片手にスマホ、片手にアルコール。
そのスタイル、まるで“生きるパンク”。
マルタのバスに現れる、伝説のおばあ
バスに乗るなり、運転手を睨みつける。
車内の空気が一瞬で凍る。
急ブレーキでも踏もうものなら——
「ふぁっ●急ーー!!」
そう、酒、入ってます。
しかも本気で。

席を蹴り上げるのも日常茶飯事。
ドライバーも乗客も、目線を合わせたら最後。
マルタでは飲食禁止。でもこの人だけは別。
マルタのバスでは飲食禁止(でもこの人だけ別格)
実はマルタのバス、飲食禁止なんです。
水を飲んでても注意されるくらい。
(→ Tallinja公式のルールはこちら)
なのにこのおばあさん、堂々とビール。
しかもフタが開いた状態で。
運転手も乗客も、みんな分かってるけど、誰も注意しない。
もうね、マルタで一番強い存在。
おそらく、誰も勝てない。
しかもイギリス人。
かつての宗主国が、今はバスでビール片手に現地を支配してる。
歴史、すごい形で続いてる。
(参考:外務省|マルタ基礎データ)
遅刻? そんな概念はない。
旦那がある日、そのおばあさんと話したらしい。
そして驚きの一言を聞いた。

「仕事は8時からだけど、いつも14時くらいに着くのよ」
……6時間遅刻!?
でも本人はケロッとしてる。
怒られたこともないらしい。
“勤勉”とか“責任感”とかいう日本語を、
この人はきっと一度も使ったことがないだろう。
でも話してみると、意外といい人。
笑いながら、こう言ってくる。
「ドライバー、下手くそなのよ。人生も運転もスムーズじゃないとね」
……名言。
この人、ただの酔っ払いじゃない。
ツンデレどころか、“罵倒系菩薩”だ。
でも、話してみると悪い人じゃない。
これがまた、ずるいんだよな。
ある日、私も勇気を出して話しかけてみたの。
そしたら、笑いながらこう言ってくるの。
「ドライバー、下手くそなのよ。人生も運転もスムーズじゃないとね」
……名言出た。
めっちゃいいこと言うじゃん、この人。
ちょっと話してると、意外と親切だし、
「気をつけてね」とか言ってくれる。
ツンデレどころか、“罵倒系菩薩”だった。
私も昔、真面目に生きすぎて壊れた
実は私も、昔は公務員をしていた。
「ちゃんとしなきゃ」「真面目に頑張らなきゃ」って思えば思うほど、
自分を締め付けて、息ができなくなっていった。
遅刻なんてもってのほか。
周りに迷惑をかけたくない一心で、
自分の体調より“責任”を優先した。
その結果、ストレス性の病気になった。
身体も心も限界を迎えて、
“生きるための仕事”が、“仕事のために生きる”に変わっていた。
今思うと、
「誰のための真面目だったんだろう」って感じ。
人生って、そんなにシリアスじゃなくてもいい
あのおばあさんを見てると、
まるで過去の自分に“力を抜け”って言われてる気がする。
ルールを守るのは大事。
でも、ルールの奴隷になって生きてたら、
“生きてる”んじゃなくて“運用されてる”だけになる。
彼女は破天荒だけど、
ちゃんとバスに乗って、ちゃんと仕事して、ちゃんと生きてる。
人を笑わせたり、ムカつかせたりしながら、
でも確実に「生」を全力で楽しんでる。
大切なことは、バスの中で学んだ
他人はコントロールできない。
自分の正しさを、人に押しつけても報われない。
いい人にも、悪い人にも、時間は平等に流れる。
だから、ちょっとくらいムカつく人がいても、
「まぁ、あの人にもビールの一口ぐらいは必要か」
って思える余裕が大事なんだと思う。
🌍 結論
彼女は確かに“最強の反面教師”。
でも、その無敵さの裏にある自由さが、なんだか羨ましくもある。
今日もバスの中で、缶ビールを開けながら言う。
「ふぁっ●急ーー!!」
そして私は思う。
真面目に生きすぎて壊れた過去の自分に、このおばあさんを見せてやりたい。
きっと笑いながら言うと思う。
「ねぇ、人生ってもっと、ふざけてていいんだよ」って。

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