英語ほぼゼロでマルタへ飛び込み、寿司職人としての夢を叶えた私。
でもその裏側には、知らなければきっと戸惑うような「リアルな現実」が待っていました。
「ノマドちゃうんかい!」と突っ込まれがちな、マルタ島のチャンです😎
海外で働きたいと思っているあなたにこそ、読んでほしい体験談です。
「ビザ・保険・住居補助あり」ってウソ!? 実は給料から引かれていた話
求人には堂々と「住居補助あり」と書いてあり、当然会社が家賃の一部を負担してくれると思っていました。が、現実は…
家賃は給料から天引き。つまり自腹。
さらにショックだったのは、同じく出稼ぎで来ていた他のスタッフは、私より月16,000円も安い家賃で住んでいたという事実。
これは、後に同僚の“うっかり発言”で判明。
しかも、私の部屋はベッドとクローゼットのみ。フィリピン人の女性は私の部屋の三倍の大きさの部屋とプライベートのシャワールーム、ネパール人の男性とバスルームを共有していたのですが、バスタブが泥だらけで絶句(笑)。
住まい選びで失敗しないためには?【ヨーロッパでの賢い住まい探しのコツ】も合わせてご覧ください。
ちなみに、私が転職した二つの北欧系の企業ではビザ代・保険料は会社負担が普通でした。
👉 参考: ILO(国際労働機関)の労働条件に関する指針
英語力ゼロで契約書にサイン…大丈夫なはずがなかった
到着してバタバタしている中突然英語の契約書を渡され、即サインを要求されました。
内容を読む時間も理解力もゼロ。結果…
- 「給料は会社の判断で変更可能」
- 「週60時間勤務も本人同意でOK」
という、恐ろしい条項がしれっと書かれていました。もちろん、誰からも説明はなし。
【海外就労契約書のチェックポイント】で、安全な契約の見極め方を解説しています。
給料は不安定。有給は「消えた」!?
給料は月によってバラバラ。
しかも、支払いが遅れることもあり、理由を聞いても「経理に聞いて」とたらい回し。
さらに、有給休暇はスタッフ不足を理由に使わせてもらえず、年を越すと未消化分はすべて消滅。
シェフはたった3人、365日営業…。まるでブラック企業。
詳しくは【海外飲食業界での働き方と注意点】で深掘りしています。
👉 参考: EU労働者の権利 – 欧州委員会公式ページ
週6日・12時間勤務。休みの日は何もできなかった
基本シフトは週6日・1日8~12時間勤務(途中3時間の中抜け休憩あり)。
ただし、実質その時間も「休み」とは言えず、残業もタイムカードなしでカウントされません。
もちろん まかないはなし、自炊して寝るだけの毎日。
疲労で何もできない休み。次の職場を探す時間も気力もない。
こんな状況を避けるために【海外での労働時間管理と健康維持のコツ】も要チェックです。
職場での孤立といじめ。その中で差し伸べられた一言が救いに
現地スタッフから「日本人は優遇されている」と誤解され、無視・孤立。
たまに来るマネージャーは私には一切話しかけず、ジッと作業を監視。
しかも先輩シェフはボスに「仕事ができない」と報告していた。
ある日ボスから「このままだとクビにする」と言われ、体に蕁麻疹が出るほどのストレスで、私は辞職を決断。
1人ランチ営業では最高売り上げを出したこともあり、他店のシェフが「よく頑張ってるね」と店舗まで励ましにきてくれたとき、本当に涙が出ました。
【まとめ】夢は叶った。でも現実は甘くなかった
「海外で寿司職人になる」という夢は叶いました。
でもその道のりは、想像以上に厳しく、過酷で、孤独でした。
けれど、この経験を通して「自分で道を切り開いた」という実感は、何よりも大きな自信に。
これから海外で働きたい方には、**【海外で寿司職人になるには?】**や
**【海外就労の成功と失敗から学ぶ】**もぜひ読んでみてください。
海外で働く前に知っておくべきチェックリスト ✅
- ✅ 契約書は必ず理解してからサイン
- ✅ 給料・福利厚生は事前に細かく確認
- ✅ トラブル時はJobsplus(マルタ労働相談窓口)や在マルタ日本大使館へ相談
- ✅ 日本人コミュニティやSNSで情報収集を
次回予告
次回の記事では「精神的に追い詰められたときの対処法」と「実際にどうやって次の職場を見つけたか」、具体的な行動ステップをご紹介します。お楽しみに!
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